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KANAZAWA MUSIC プチFORUM
GUEST;2562
(KAKUDA Susumu ; 以下K) 店員さんビールを1つお願いします。君は何を飲みますか?
(2562 ; 以下2) お茶を。DJプレイが始まるまではアルコール類は飲まないのがポリシーらしい。
(K) 日本人みんなは君の事をニーゴーロクニーって呼んでるんだよ。
(2) 知ってる。昨日東京で教えてもらったよ。ほら。「2=ni 5=go 6=roku 2=ni !!」 とマジックペンで書かれた紙切れをポケットから出す。日本のファンからもらったのだろう。
(K) 今いくつ?
(2) 31。
(K) 君はまるで日本人みたいに若く見えるね。
(2) そう?じゃあ今度から25才って言うことにするよ(笑)。
(K) ぼくは30才。君は音楽家になる前は何をしていたの?
(2) ジャーナリスト。文章書いたりしてた。
(K) 若い頃はどんな音楽聴いてたの?
(2) レイト90’Sのハウスとテクノばっかり。それと、ドラムンベースが流行ったころはPhotekとかMetalheadz、それと4hero。4heroは日本と良い関係を持っていて、日本限定の企画盤が結構出てたはずだよ。そういえばあれだけ一世を風靡したDegoやブロークンビーツ・ブームはどこに行ったんだろう?誰も知らない。UKダンス音楽の賞味期限は短い。目の前にいるこのオランダ人はきっとそんなことはない。
(K) 君は今晩半分以上レコードでDJするんだね。海外の著名なDJ陣は日本でDJする際に、荷物の超過料金がかかったり持ち運びが大変だからという理由で、CDやMP3のみでDJする人が多いから感心したよ。
(2) EUでのギグと同じ態度で臨むよ。当たり前だよ。(K) 君の新しいミックスがリリースされてたね。まだ聞いてないんだけど、楽しみだよ。
(2) ありがとう。金沢のみんなはもう聞いてくれたかな。ぜひ感想を聞かせてほしいな。
(K) Wax TreatmentのPodcastは世界で一番ベストなPodcastだと思うよ。
(2) うん。絶対に。DJ Peteとは個人的にずっと仲が良いんだ。よく電話で話したりしてる。
(K) 来週Wax Treatmentに出演だね。あのパーティーは今どこでやってるの?
(2) Horst Kreuzbergだよ。
(K) 実は僕も前にベルリンに住んでたよ。君のDJを聞きに行ったことがある。Tapeっていうクラブで君と~ScapeのPoleとPinchと確かAppleblimとZed BiasとPeverelistでのB2Bだったと思う。その時にかっこ良くダブステップで踊ってたイケてるレズビアンの女の子2人組が、2562がテクノを繋ぐと荷物をまとめて帰っていったのが印象的だった。勿論そんなことは口が裂けても言えない。
(K) この刺身は寒ブリっていう魚で、地域の代表的な食べ物。今年は例年にない豊漁だったとTVキャスターが先日報じていたよ。こっちののど黒と呼ばれる魚もおいしいでしょ?
(2) うわ。これは本当にあまくておいしい。最高。
(K) これは少し妙な味がするかもしれないけど、白子酢というもの。ぼくたちは好んで食べるよ。
(2) 。。。うっ。。。これは確かに変な味がするね(笑)。(K) ベルリンのどの地域に住んでいるの?
(2) 東側だよ。
(K) PrenzlauerbergにあるSasayaってレストラン行ったことある?ベルリンで一番おいしい日本食が食べれるよ。MitteのSusuruっていうところもおすすめだよ。
(2) そうか。帰ったら絶対行くよ。
(K) ぼくもベルリンに住んでたから、ねえ、たまにドイツ語で君としゃべっても良い?
(2) 良いよ。彼女がドイツ人だから、たまにドイツ語を教えてもらってるよ。今回が三度目の来日になるのだけれど、前の二回は彼女と一緒に来たんだよ。
(K) じゃあ今頃彼女は君のことを待ち続けているんじゃない?
(2) いや、それはない(笑)。彼女今レポートの作成でめちゃめちゃ忙しいから、気にもしてないよ。(K) 昨日の東京でのパーティーは少し変わった面子だったね。ぼくは正直あんまり良いキャスティングだと思わなかった。ぼくたちのパーティー”END”の方がしっくりくるサウンドだと思う。ダブステップもよくかかるし、テクノもハウスもヒップホップもある。もっとも、君の音楽をダブステップと呼べるかどうかはわからないけど。
(2) 確かにぼくは自分の音楽はダブステップではないと思う。どちらかというとハウスと呼ばれる音楽に近いような気がする。個人的にはアグレッシブなダブステップは嫌いだよ。(K) OKそろそろ行かないと。ばくは本当に、本当ーーに君の今晩のDJが楽しみでしょうがないよ。
彼の気持ちが少しでも良い方向に高ぶるのを狙って、正直な気持ちを込めて、恥ずかしがらずに率直に言った。うん、と彼は言って頬が緩んだ。
(K) 出番の10分前にはホテルに迎えに行くから、しばらく休んでいて。
(2) いや、45分前に来てくれない?そしてぼくは君のテクノのDJで踊るよ。
(K) うん、ありがと。///
ぼくはその前にかかっていたドラムンのピッチを小節を数えながら少しずつ落とした。低中域を同じように弱めていく。そして拍をあわせて思い切ってSTOPボタンを押す。
雰囲気を変えよう。
最初にHerbertの昔の曲をかけて、その前と比べてゆったりとしたBPM125、6でこれからしばらく踊ろうという土台を築く。
そのあとはオールドスクールなシカゴ・ハウスをプレイしたような気がするけど、してないかもしれない。
どちらでもよい。///
2562の素晴らしいプレイについては今回は記さないから、その代わりに先日リリースされたばかりのWax TreatmentのPodcastのDJ Mixを聴こう。
そこにいた人にとっては、それはきっとあの有意義な時間をフラッシュバックさせてくれるだろう。
一日一緒に過ごしただけで彼の人柄まではわからないけど、どちらかというと寡黙で真摯、且つ穏やかな人だった。